2010/2/3 21:00掲載
まんだらけ 小倉店

L.S.C in 小倉 〜ライトノベル普及委員会〜【第41回】リプレイを読み物として読む人たちへ (その1)

前回までがあまりにもライトノベルから離れていたような気がするので、今回からはライトノベル寄り (?) な話にします。

ものすごく個人的な趣味の話ですが、担当はTRPGが好きです。
このコラムをわざわざ見ていただいている方には、TRPGとは?という文章は蛇足も蛇足だと思いますが、それでも型どおりに説明するならば、『複数でやるRPG形式のアナログゲーム』というところが一番簡素でしょうか。

一人ひとりが自分の分身のキャラクターを扱い、さらにはゲームをつかさどるゲームマスターなる人まで必要なので、最低でも3〜4人は遊ぶメンツがいるという、およそ流行しそうにない要素があるため、現在に至るまで大流行したことは一度もありません。 ただし、ライトノベルとの関係、ということになると話は変わってきます。

(図1)

「ロードス島戦記」 (図1) の大元になったのは、当時原作者の水野良先生が所属していた『グループSNE』が企画したリプレイシリーズが元になっています。 世界観やルールは水野先生が後に考えたもので、この当時は有名な「D&D」のルールでプレイしていたのですが、日本のライトノベルの黎明期のヒット作にTRPGが関わっているというのは、ちょっと面白い話だと思ってしまいます。

ちなみに「リプレイ」というのは、これまたこのコラムをわざわざ見ていただいている方には説明は蛇足だと思いますが、TRPGの実際にプレイした様子を文章にしたもので、おそらく海外にはないであろうというのが、グループSNE代表安田均先生の言葉です。

そしてこのリプレイが、ライトノベルの中では無視することのできない位置を占めています。
ライトノベル黎明期の1988年に、富士見書房から刊行された「ドラゴンマガジン」史上にて、あるリプレイが掲載されました。

(図2)

「呪われた地下神殿」 (図2) と題されたそのリプレイは、本来富士見書房から発売されるTRPG「ソードワールドRPG」を紹介するために掲載されたものですが、その内容が面白さにより、後にドラゴンマガジンに連載され、同誌にて『1・2を争う人気 (by山本弘) 』というほどの人気を博します。 そして、ゲームを紹介するという目的のために造られたはずのリプレイは、この作品 (?) のヒットにより奇妙な進化を遂げていきます。

次回もTRPG、というよりリプレイの話です。

(担当 有冨)

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