2005/09/17掲載
まんだらけ新宮店

第118回 こずえ嬢の勝手に連載!面白少女コミック!!


こんにちは!
今年もやっぱり来たか。
・・・・・・手荒れ。
指先の皮が爪と逆方向に向かってズンズン剥けて行きます。
あれって、最初は薄皮なのに奥に行くにつれて分厚くなっていくんですよね。(汗)
最終的には、血が出て、だけど皮は痛くて完全に取る事が出来なくて・・・・。
嗚呼、痛いの分かってるのにやってしまう!!
だって人間だもの!!(謎)

はっごめんなさい!想像させてしまいましたか?!
1回経験すると想像するのも痛いんですよね〜。(震)

ささっ!
んなもん忘れて、行ってみましょう。
今回ご紹介するコミックスはこちら!

小学館 フラワーコミックスより
中原みぎわ先生の
「キスの途中」
北海道。
雪の降りしきる中。
あるバス停前。

「ごめんなさい!!」
バコンッ!!

「ってぇ〜・・・・声掛けただけでなんで殴るかなぁ〜・・・」相手は、サングラスに金髪。
殴られた所をさすりながら、立ち上がる。

「すいませんっ・・・でもナンパはダメなんです・・・・・」殴った本人は、顔を真っ赤にしながら、申し訳なさそうに、また一呼吸置いて「私、好きな人いるんで!!」それを聞いて、金髪少年はサングラスを外し、笑う。
「もしかして、好きな人ってオレの事?美音(みお)?」

「雪(すすぎ)?!」

――幼い頃、転勤で北海道を離れる事になった雪。
美音は、駅まで見送りに行ったのだ。
「雪っ・・・・雪っ・・・・」
泣きながら名前を呼ぶ。 「・・・・るなよ」
「え?」
雪の手は、美音の髪をぐっと掴む。
「髪切るんじゃないぞ!」
ガタン・・・・ガタン・・・・・
走り出す電車。

「好きっ・・・・大好きっ・・・・!!」

電車が見えなくなるまで、叫び続けた。

そして、ここは喫茶店。
どうやら、また北海道に転勤で戻ってきたらしい。
「でも美音に忘れられてたなんて超ショック〜」片手には、グラス。
口元にはストロー。
「だって、お前オレの事好きだったんだぜ〜?」

しばらく昔話に花を咲かせて。
・・・・・一方的に雪が喋ってるだけなんだけど。

何だか、金髪になった雪は違う人のようで、変な感じ。
それに・・・・。
忘れてたんじゃなくて、分からなかったんだってば!!

ふと、雪が真剣な顔で美音を見つめる。
「もしさぁ、美音が今でもそーなんだったら、オレと付き合わん?」言われて、雪の一段と低くなった声が頭に響く。
「・・・・つきあう?」
「そ♪」

この流れで行けば、二人はまたまとまる・・・・・ハズだった!

「ヤだ。雪の金髪怖いんだもん。」
妙な理由でお断りされてしまう。

即答された雪は、突然だからビックリさせたのだろう、ともう一日考えてみるよう促す。

明日、十条のバス停で待ってるから、と。

そして、バス停に設けられた個室の中で待つ事1時間。

・・・・・来ない。

「ちゃんと十条のバスって言ってたよね?」

・・・・バス停。
子供の頃、そこを目指して競争した、思い出の・・・・・・・。

まさか!!

美音は走った!

目指すは、旧十条バス停。
個室もなく、むき出しのそこに1時間もいたら凍えてしまう!

もうすぐで旧バス停。

ボスっ!

・・・・の所で、降り積もった雪に豪快にダイブ。

「・・・だせぇ」
笑いながらの声は、雪のものだった。
起き上がらず見上げると、ベンチにニット帽の上にフードまで被っているが、それでもなお寒く、震えながらこちらを見下ろしている雪の姿があった。

「おせぇよ美音〜何やってんだよ〜・・・オレを殺す気かよぉ〜」

バス停が変わった事を話すと、”言い訳なんか聞きたくねぇよ〜”と美音に対してなのか、寒さに対してなのか分からない怒りをぶちまける。

すると、おもむろに雪は、フードを外し、さらにその下のニット帽を脱ぐ。
それを見て、目を見開く美音は・・・・・・?!

帯にも書かれていますが、「恋がしたくなる」度ナンバー1作家中原みぎわ先生。
思わず「恋がしたい・・・・・・」なんて、呟いてしまいそうになりますが、読んで良かったと思わせる一冊で御座います♪


(担当 仲野)

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