まんだらけ渋谷店 10周年感謝祭☆8月18日【乙女アイテム】かなり良さげなBL・乙女系CDをまとめて出します！その4～山藍紫姫子の世界～

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BL小説界の金字塔といったらこのお方、山藍紫姫子サン！
1980年代に同人誌即売会にて突如旋風のように現れ、その独特で耽美な世界の作品はあれよあれよと名を世に広めてゆきました。
現実世界から切断された架空の世界に設定されながらも、しかしどこかで現実の問題とも繋がっているような、いわゆる幻想文学などの寓話的スタイルをとり、単に「やおい」作家と一括りできない凄みがある。これは当に一種の新しい文学スタイルを確率してるのではないでしょうか。
男同士だけでなく、両性具有者の過激なまでのSM的な肉体関係を克明にした描写はまるで男性版ハーレクイーン！。

そんな山藍大先生の世界を読んで感じるだけでなく是非音でも聞いて感じて頂きたく、ドラマCD山藍紫姫子の世界全4巻をど～んとお出しいたします！！

現在このCDは廃盤。
山藍紫姫子の世界1では『金環蝕』を。2では『花鎮の饗』。3巻では『スタンレー・ホークの事件簿-AMBIVALENCE・葛藤-』を収録しています。
そして山藍紫姫子の世界の4巻目、山藍紫姫子の世界スペシャルでは1・2・3巻で使用された楽曲を集めた音楽集をなっています。

『金環蝕』の出演陣は石井康嗣・置鮎龍太郎・塩沢兼人ほか。
死んだ筈の恋人と、その男。そして死んだとされていた恋人を囚う男の切なくもどこかエキセントリックな三角関係。全体的にシックかつ退廃的な匂いがする作品です。本当は生きているのに、死んだとされるメルローズ役の塩沢さんの演技が素晴らしい！
塩沢さんの存在が『山藍紫姫子の世界』を構築している要に有る事を実感できる1枚です。

『花鎮の饗』は、出演は塩沢兼人・林延年・川久保潔・江原正士・森功至ほか。
能の藤代流再興の為、その最大派閥・観月流に当時10歳にして美貌の誉れ高かった篠芙（Vo/塩沢兼人）を生贄として差し出す。稚児として扱われ、その才能を愛でられ、性の贄として弄ばれる日々。それも全て藤代流の為と耐えて来た篠芙だが、十数年後、藤代流代替わりの折、観月流宗家（川久保）によって押されたのは、義弟の明煌（林）だった。
これ迄の自分の耐えて来たものは一体何だったのかと、愕然とし乍も、解放されるかも知れないと思う篠芙。
しかしそれは、その才能を愛され、少しずつ狂わされ、人ならざる者の舞をする者として観月流宗家を継がせる為の布石でしかなかった。という感じのストーリーは昼ドラを彷彿させるストーリー！むしろこのまま昼ドラにしてもいいのではないか、ぐらいの完成度の高さ！

エキセントリックに壊れていく篠芙の演技がそれはもう見事です。
ドラマの中で塩沢さんが謡をしているのですが、それすらも切なげに色っぽく、聴くものを煽って居るようにしか聴こえません。
3作品の中でも、特に人気が高くオススメの作品です。

最期に『スタンレー・ホークの事件簿』。出演は中田和宏・塩沢兼人・速水奨。
きました、速水＆塩沢コンビ。
なんとここでは塩沢サンが攻めで速水さんが受けを演じるという忌々しき事態が・・・今までの理念を覆された気分・・・でもコレもいい！有り！
ストーリーは事件解決の為に、霊媒体質のアリスター・ロスフィールド（速水）に囮捜査を頼み込むバージルシティの警察署。殺人課に勤務する不良刑事スタンレー・ホーク（中田）。
アリスターの恋人、精神科医のジン・ミサオ（塩沢）との利害の一致で、スタンレーの頼みを引き受けることになる。
強盗殺人の犯人を何とか追い詰める事は出来たものの、最後に殺人鬼の霊に取り付かれたアリスターは苦悩する。といったモノ。
塩沢さんと速水さんの駆け引きや中田サンと速水サンの絡みがとにかくエロス！
こちらも金環蝕同様三角関係。
山藍さんの作品はどうも三角関係が主体となっている物が多い気がします(金環蝕然り、スタンレー・ホークの事件簿然り、確かTHEDARKBLUEも三角関係だったと思います)

このドラマに加えこれらの音楽の良い所を厳選・凝縮したサウンドトラック『血玉髄の夜/岩代太郎音楽集』がセットになっているなんて、こんなに素晴らしい事ってないです！しかもサウンドトラックには未発表曲を1曲収録しているというオマケ付き。
音楽もこのドラマCDの魅力を引き出す最大の演出の一つ。音楽でドラマを語るシーンも多々あるぐらい、重要なんです。

この機会に是非山藍紫姫子の世界を堪能してください。

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