まんだら渋谷店遠距離恋愛は続く - まんだらけトピックス

♪絶対に遠距離恋愛は続く～戦争が起きたって続く～（ホフディラン/遠距離恋愛は続く）

という訳で、遠恋。「カレーライス」を唄ったのは？それはエンケン。あぁ、「大和魂」ね！それはエンセン。
そんなひとりボケ＆ツッコミを尻目に遠距離恋愛は確実に変化を遂げていく。そう、時間と共に。
冒頭に記した歌を嘲笑うかのように。
結局、いくら叫んでも声のとどかない場所にいる人を想っていたところで、今“ここにある”ぬくもりにはかなわないのか・・・。

スピリッツ誌にて連載中の『ハクバノ王子サマ』はそんな遠恋のさなかにいる男、そしてその男をいつしか強く意識してしまい男の一挙手一動足に振り回される女の物語。
しかし男の方も次第にそんな女の存在が無意識のうちに異国の地にいる婚約者よりも大きくなってゆくのであった。

男の方は20代半ばの新任教師。しかし女の方は30代。いいですか、30代ですよ、30代!!ここが重要なんです。
もしこれが男と同じく20代、ましてや男より年下なんかだったらワタシはこんな漫画金輪際読みません。そんなのペラすぎます。
この「30代」というスパイスが物語に大きく寄与していることは読んでいればズバズバと伝わってくるはず。

よく「オトコは30歳から」なんていう言葉を聞きますが、どっこい、オンナだって30歳から!!アツイぞ、30女!!
それにしてもこの「タカコサマ」、30代女性にしてこのピュアさ、ウジウジさ加減はどうだ!?こんなヒトいるのかなぁ？
社交辞令で食事に誘われただけで浮かれたり、遠距離恋愛中の相手の彼女の写真が怖くて見られなかったり・・・カワイ過ぎます。

作者の朔ユキ蔵センセは成年コミックを経て前作『つゆダク』でスピリッツに参戦を果たしたのですが、この『ハクバ～』は現在までエロいシーンが出てこない！『つゆダク』での肉弾戦が嘘のようにひたすら心理戦が繰り広げられています。

それにしても朔ユキ蔵作品って、タイトルがいちいち秀逸！
『ハクバ～』、『つゆダク』はもちろん、『少女、ギターを弾く』、『無軌道メルヘン』など。
どれもオススメですよ、奥さん!!

どーですか、お客さんッ!!未読の方はまずコミックス1・2巻を読んで、スピリッツへと進みましょう！

（担当清水）