都築蔵書の第一弾は洋書です。

洋書は読む側、売る側、双方にとってハードルがやや高め。
親しんでいる方はもちろんいますが、重厚だし、値段も高いし、内容がすぐに分からないしで、一般の方が手を出しにくく、売れないとなると置く店も自然減っていきます。
それにインターネットの普及もあって、情報がある程度手に入る。翻訳機能も付いているし。それで気になったものは買う。賢いし、正しいやり方だと思います。
それでも、本としての洋書を面白さ、本屋で洋書を探す愉しみっていうのははきっとあるはずです。なんといっても国内で未知のものが掲載されていること。海外の印刷の匂い、手触りが味わえること。内容が分からずに出会い頭で買ったとしてもネットで情報が出るからこそ、あとでさらに楽しめるという風にも考えられます。

都築さんは『ポパイ』編集者時代から、海外記事を多く手掛けていますが、フリーになってからも京都書院の現代美術叢書『アートランダム』の監修など、世界中のアート・カルチャーに精通していなければできない仕事をされています。

今回の選書のなかにも都築さんの仕事と関連するものが多数あり。一緒に読むと楽しさ倍増です。

海外の取材時に書店にふらりと入り本を手に取る都築さんの姿が目に浮かびますね。