【まんだらけトピックス】本・まんが・コミック・TOY・同人誌の専門店

「ネタなく、動機無く、起承無くして走るのが真の猟奇よ」とは川崎ゆきお先生のスペシャルなキャラクター、猟奇王の言。
無為で無意味な表現が好きな、ひたすらに猟奇の道をひた走る同好のあなたへ、こちらの漫画をぜひ読んで欲しい、と思います。

桜桃出版・アンソロジー『現代猟奇伝』全8巻セット。

いわゆる成年コミックアンソロジーなのですが、8巻あって一番有名な収録作家が新体操会社先生、という恐ろしく「狭い」アンソロ。
中野店副店長・岩井も聞いたことも無い作家ばかり、と言っていたので、このアンソロでしか商業誌に描いてない人ばっかりなんだと思います。
その狭さが、猟奇を超えた「真の猟奇」を体現するに至っている、奇跡的なアンソロジーシリーズです。

時折ハッとするような美しさのあるページもあるんですが、
概ね、いや漫画を読ませてもらうだけの自分があんまりプロ作家さんに対して投げかけたくない言葉なんですが、どうしようもなく下手なんです、絵が。
このページが、8巻を通して一番美しいページと思ってもらっていいです。これより下手な絵なんかもう見れないよ、というあなたは猟奇の道から外れざるを得ません。残念でした。
それでは本当にちょびっとずつですが、個人的にグッと来たコマの画像を載せておきます。

まずは個人的に大プッシュしたいのが北斗七星先生。
この作家さんの大ゴマの使い方が素敵過ぎます。「1」「2」に所収。
この作家さんの作品を見るためだけにでも、このセットを買う価値があります。
不安定な気持ちになりたい人、どうぞ。

あ、そうだ、あとせっかくタイトルに「愛と夢と希望の」なんて書いたんで、そのそれぞれの象徴的なシーンを載せておきます。

愛。(一応成年漫画だしモザイクかけておきますね)

夢。(妖精族かなにかかな？)

希望。(いおりん！・・・ごめんなさい、自分は全然アイマスに関して教養が無いのですが、先週の休みに会社の先輩にアイマスカフェに連れて行ってもらったので、ちょっと言ってみたかったんです。にわか感満載で申し訳ないです)

・・・どうです？
全然テーマに沿った画像選べてへんやんけ、という誹りは甘んじて受ける所存にございます。なんか良いな、って思ったシーンがいっぱいあったので、誰かと共有したかったんです。すみませんでした。
でもちょっと興味湧いて来たんじゃないでしょうか。

最後に詩を感じたシーンをご紹介してお別れです。

「あたしなんか海の中に吸いこまれていくみたいだよ」
・・・詩的ですね。同じ台詞が鈴木翁二の漫画中に出てきても違和感が無い、なんて言ったら闇討ちされますかね。ドキドキします。

なお、猟奇猟奇なんて繰り返し言っていますが、担当は別段そんなにグロとか精神的グロとか好きじゃないのでシリーズ中の「本当に落ち込むシーン」はご紹介しませんでしたが、「3」に収録されている女子高生コンクリート殺人・名古屋アベック殺人のコミックは本当に読んでて暗い気持ちになりました。そういう「猟奇」を求めている方も、きっとご満足頂ける内容かと思います。

こちらは3/4(水)開店時よりブロードウェイ3階本店 II ショーケースにて販売致します。

(担当石田)