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人気の盛光社のジュニアSFシリーズの販売情報です。

すばらしき超能力時代
北川幸比古
装幀:鈴木義治
口絵・挿絵:石井治
昭和42年5月発行
※函背薄くヤケ、小傷み

新世界遊撃隊
著:矢野徹
装幀:依光隆
口絵・挿絵:柳柊二
昭和42年5月発行
※本体天地腹奥付目次扉に印
※函背薄くヤケ、小傷み

時間砲計画
著:豊田有恒
装幀:鈴木義治
口絵・挿絵:遠藤昭吾
※函薄くヤケ、
※見返し紙貼り付き、小剥がし跡

「雨の中には原水爆実験による放射能が含まれている」
「原子爆弾、、、水爆、、、ニュートロン爆弾、、、ミサイル、、、そんな、いつ頭の上で爆発するか分からない世界に住んでいて、よくそれで平気でいられますね」

これはジュニアSFシリーズの某作品から抜粋した台詞です。

差別、迫害etc。このシリーズは随所に日本の悪しき風習が作品に現れています。
その後作品たちは、装丁を変え、出版社を変え後世にしっかりと伝わっていきます。
SFという文化とともに、こういった現在も姿を変え心の闇に潜む悪しき文化を反面教師のように見せてくれます。

なお、このシリーズは函と中の挿絵が違う絵師が描いており、装丁が依光隆、挿絵が武部本一郎という豪華な組み合わせもあり、外見と中身の印象の違いに驚きます。
カバーの絵を見て買ったら、中がまったく違う作家でがっかりしたということは、貸本漫画の世界でよくありますがこのシリーズは、逆に嬉しく、二度の盛り上がりがあります。

また、このシリーズは、巻末に福島正実の解説も載っていて、どれだけこのシリーズを出すことに情熱をそそいでいたのか、、、
昨日のシリーズもそうですが、それを考えると本当に先人たちの努力と気力、SFやミステリ、怪奇小説にかける熱い思いが伝わってきます。
SFが市民権を取ったとされる今こそ、しっかりと後世に残したいシリーズ！！

(担当三次)