2010/7/9 21:00掲載
まんだらけ 渋谷店

【ラノベ/コラム】文庫におぼれる小さな人の話 web出張版 第1回


※連載当初と、現在の画風比較

webでのコラム掲載が第一回目ということで、あえて今、まさに旬なものを掘り下げていこうと思います。
エッジなもの、人知れぬ良作は回を重ねるごとに掘り出していきますのでどうぞ宜しくお願いします。

というわけで、今回紹介する作品は担当自身が発売当初からずっと追いかけていて、今期ようやくアニメ化という日の目を見た

沖田雅『オオカミさんとシリーズ』。

登場人物やエピソードは、誰もが知っているような童話や御伽噺を下敷きにしているため全体的に親しみやすい雰囲気がある作品です。
ジャンルとしては“ドタバタコメディ、ちょっとラブ”というまさにライトノベルらしいライトノベルという物語です。
巻数は結構出ていますが、ストーリーが一話完結の依頼解決がメインとなっているので、あらかじめキャラ設定をかじっていればどの巻数からでも読める手軽さが、ちょうど息抜きに向いています。
また、本来であればどうしても説明文や状況描写を入れる関係で固くなりがちな地の文も、もはや“神の声”というキャラ名で登場人物として加えていいんじゃないかというぐらいツッコミとして切り込んでくるので、長編でありながらも思いのほかテンポ良く読み進められます。
読み進め方としては、全巻一気読みがお勧めです。

この作品の最大の魅力は、やっぱり個性的なキャラクター設定。
例えば、登場人物の一人・赤井林檎さんは、童話でいうところの“赤頭巾”をモデルにしたキャラクターなのですが、毒舌設定というのが追加されたことにより“毒林檎”という新たなキャラクター要素を含んだ広がりあるキャラクターになっています。
同じように、大神涼子さん(モデル=“狼”)や、森野亮士くん(モデル=“猟師”)など複数の童話に登場人物として名前が挙がっているキャラクターは、モデルになった各エピソードによってその立ち位置が変わるという、人物像の幅が広がる工夫が凝らしてあります。
常々だと現実世界の主人公が童話風な世界へダイブすることはあっても、逆に童話風な世界観が、現実世界の設定にここまで練りこまれているというのは、これまた珍しい作風パターンなので、アニメからこの作品を知った方も、一度読んでみてはいかがでしょうか?

個人的には、挿絵のうなじ先生のイラストが巻を重ねるごとにアニメ塗りから手塗り風へと画風を変えていっているのが、なかなかいい味になっているのとどの巻も大神さんの美脚がまぶしいので脚フェチにも美味しい一冊かな、と添えておきます。



(担当 佐藤)

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