お問い合わせのありました
再鑑定に関するご説明

再鑑定の要請がありましたが、本来、相当の理由がない限り再鑑定は行いません。

今回はご覧になっている皆様にも参考になるかと考え、例外的に実行いたしました。


お問合せ

お問い合わせのあったZenbu133号大オークション商品
武井宏之 直筆色紙「シャーマンキング」の画像

こんにちは。注文IDは〇〇〇〇〇です。

今回の問題についてご連絡いたします。

私は『シャーマンキング』の武井宏之先生による直筆色紙をオークションで落札し、代金を支払って商品も受け取りました。

その後、友人たちに見せたところ、「これは間違いなく偽物ではないか」と言われました。

というのも、他の武井宏之先生の色紙と比べて、絵のタッチがかなり異なっているとのことです。

添付した画像をご確認ください。

そこで質問ですが、御社では毎回どのようにして真贋を確認しているのでしょうか。

Googleで画像検索を行いましたが、一致する画像は見つかりませんでした。

また、「2000年頃の手塚・赤塚賞パーティーで開催されたチャリティーオークションで販売された」との説明についても調べましたが、それを裏付ける情報は見つかりませんでした。

そのため、この商品が偽物ではないかと心配しています。

これが本物であることを証明できる資料や根拠がありましたら、ご提示いただけますでしょうか。

ご確認のうえ、ご連絡いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。


まんだらけが鑑定行程、方法、詳細なデータを非公開なのは、弱みではなく、贋作対策・個人情報保護・市場保全のためです。

しかし今回は例外として「公開」を条件に開陳いたします。

【件名】

注文ID:〇〇〇〇〇「シャーマンキング」直筆色紙の真贋についてのご回答

〇〇〇様

この度はまんだらけオークション(ZENBU134号)にて「シャーマンキング」の色紙をご落札いただき、ありがとうございます。また、真贋に関する貴重なご質問をいただきましたので、弊社の鑑定見解および当該商品の正当性について、以下の通りご回答いたします。

なお、弊社では通常、個別の鑑定プロセスや詳細な入手経路を外部に開示することはございませんが、今回はオークションの透明性と弊社の鑑定信贋における絶対的な自信を証明するため「内容の一般公開」を条件とした特例として、詳細を開示しご説明させていただきます。


ご質問①

入手経路および「手塚・赤塚賞パーティー」の事実関係について

お客様より「ネット上に該当するチャリティーオークションの記録がない」とのご指摘をいただきましたが、当時(2000年頃)の限定的な関係者懇親パーティー内で行われたチャリティーの記録が、一般のGoogle検索等にインデックスされることはまずありません。ネット上の情報だけを万能と捉えるのは誤りです。

本商品の初出は、弊社が2009年に発行した『まんだらけZENBU 42号』であり、当時私たちが厳正な鑑定を経てお預かりしたものです。今回、お客様のご質問を受けて改めて「再鑑定」および当時の買取背景の精査を行いました。

詳細な入手経路(一次情報の開示)

2009年当時、本色紙を弊社にお持ち込みになられたのは、週刊少年ジャンプの某高名な漫画家先生のもとでアシスタントを務められていた●●様(実名把握済)です。

●●様は2000年冬、お師匠様であるジャンプ作家の漫画家先生に同行して「手塚・赤塚賞パーティー」に公式に参加されました。その会場内のチャリティーオークションにおいて、今回お届けした『シャーマンキング』の色紙と、併せて出品されていた『NARUTO -ナルト-』のTシャツをセットで購入されたというのが動かしようのない事実です。

作画タッチに関する現場の事実

当時、色紙のタッチが比較的「緩い(即興的な)タッチ」であったため、弊社鑑定人が「パーティー会場でその場で描かれたものか」を●●様に直接確認しております。

その際「チャリティー用の色紙はすべて事前に作家の先生方が用意して会場に持ち込まれたものであり、その場でのライブペイントではない」との証言を直接得ています。

(※なお、●●様は当日、会場内で他の作家の先生方からも直筆サインを貰い受けておられますが、それらはすべて「●●様へ」と宛名が入っているため、現在も家宝として手元に残されており、宛名の入っていないこの『シャーマンキング』色紙と『NARUTO』Tシャツのみを弊社に売却されました)

弊社は、この売主様の身元、当時の参加履歴、同時に持ち込まれた他作品の整合性を含め、ネット検索では決して辿り着けない「確実な一次情報と物証」を有しております。個人情報保護のためこれ以上の氏名は門外不出ですが、これだけでも十分な根拠となります。

Googleで出ない=存在しない、ではありません。特に2000年前後の会場内チャリティー品では、ネット記録がない方が自然です。


ご質問②

お客様ご提示の画像(比較対象)に関する致命的な誤謬について

お客様から「他の武井宏之先生の色紙とタッチが異なる」としてご提示いただいた参考画像(●●●●●●●のウェブサイト等の画像)ですが、こちらの検証プロセスには致命的な誤りがあります。

結論から申し上げますと、お客様が本物(基準)として提示されたその画像の色紙は、「画は印刷(複製)であり、サインのみが直筆」の量産型色紙、あるいは後年にネット上で画像転載・流通した信憑性の極めて低い個体です。

比較対象の信憑性

ご提示いただいたサイトでは「2022年入荷」と謳われていますが、実態は2018年にヤフオク!に出品された画像を転載している可能性が高く、業者の記述自体の信憑性に大きな疑問符がつきます。この「画が印刷、サインのみ直筆」というタイプの色紙は過去に複数市場に出回っており、弊社データにも明確な取扱履歴(および印刷であるとの識別データ)が存在します。

つまり、お客様が「他の武井宏之先生の色紙」として比較された画像は、少なくとも画の部分については直筆画ではありません。

この比較対象をもとに「本件色紙とタッチが違いすぎる」と判断することは、印刷物や複製原稿の線と、肉筆の直筆色紙の線を比較しているのに等しく、真贋判断としては前提が成立していません。

直筆画には、筆圧、線の速度、迷い、止め、入り抜き、インクの乗り、紙面との接触、制作時の簡略化、描かれた場面・目的・時期による変化が存在します。商業印刷物や印刷色紙の絵柄と、直筆一点物の線を単純に比較することはできません。

今回の疑義の核心は、「本件色紙に偽物と判断すべき根拠がある」ということではなく「比較対象として用いられた画像そのものが、直筆画の比較資料として不適切である」という点にあります。

つまりお客様は「画が印刷された複製物(量産品)」の均一な線を基準にして、作家が当時チャリティーのために1枚1枚筆を走らせた「本物の直筆(生原稿と同義)」を偽物だと疑っておられることになります。印刷されたカチッとした線と、生の色紙に直に描かれた肉筆のタッチが異なるのは当然であり、偽物(あるいは毛色の違う複製物)を基準に真贋を比較すること自体が、鑑定論理として完全に破綻しています。

まんだらけは、これまで積み重ねてきた現物主義の鑑定姿勢に基づき、本件についても責任をもって真作と判断しております。


ネットオークションやフリマアプリに溢れる「直筆称する偽物」を一般の方がネットの画像検索レベルで見抜くのは不可能です。だからこそ、世界中のコレクターが弊社の鑑定を信頼し、日々莫大なご依頼を寄せてくださっています。

まんだらけの真贋鑑定は、個人の主観やネット検索ではなく、以下の比類なき組織力とデータに基づき運用されています。

世界最大級のデータ蓄積

直筆類20万点以上、関連データ255万点以上という、45年間蓄積され続けた「本物の筆跡・画力・紙質データ」との照合。

プロフェッショナルな鑑定陣

  • 鑑定歴45年のマスター(MASTER)プロ鑑定士:7名
  • 各ジャンルの鑑定エキスパート(EXPERT):19名
  • 鑑定技術者・アーキビスト(Archivist):3名
  • コンサベーター(Conservator:保存修復・科学的検証技術者):5名

2026年度 鑑定実績

年間総鑑定額:19億4,000万円

弊社には他にも社外秘の科学的・美術的真贋鑑定ファクター(インク、墨、絵具の酸化度、紙の年代特定、作家固有のストローク癖等々)が多数存在しますが、これらはセキュリティ上、一切非公開としております。

今回お届けした『シャーマンキング』直筆色紙は、これらすべての厳しい基準をクリアし、かつ出所(ジャンプ関係者)も完全に割れている「100%間違いのない真作(本物)」です。どうぞご安心の上、世界に一枚の家宝として末永くコレクションしていただければ幸いです。

今後ともまんだらけをよろしくお願い申し上げます。

まんだらけ 鑑定委員会 / ZENBUオークション担当