「この報告書は、まんだらけのオタク社員たちに富士登山を挑ませた熱血取締役の記録である
普段ろくに運動もせず好きなことだけやっているオタク社員たちが登山部活動の中から健全な精神を培い、
わずか数ヶ月で富士登山をなし遂げた奇跡を通じてその原動力となった、信頼と愛を余すところなく記録化したものになる予定である」

2016年5月21日 第十七回活動報告【鳳凰三山(ほうおうさんざん)】


※写真をクリックすると大きくなるよ!

5月にアルプスで登れるところないか、
もちろん日帰りで。
その調べでギリギリのあたりでヒットしたのがこの鳳凰三山。
登りで滝が4連発あって、山頂がきれいなのはもちろん、登りも楽しめそう。
ただ難点はコースが長いのと、累積で上がる標高が3,400m!
コースタイムが10時間以上かかると今まで未体験の厳しさ。
無事ゴールできるかという不安というよりも行ったらもう行ききるしかない!
やるぞと決死の思いで挑みました。
メンバーは辻中さん、西田さん、小山、なべしー、藤川(ゆみ)、小山、秋山、前回から
加わった大庭さんと自分竹下の9名です。

【タイムスケジュール】

9:20 青木鉱泉 (1111m)
↓  2.8km
10:30 南精進ヶ滝 (1600m)
鳳凰ノ滝あり
↓  900m
11:55 白糸滝 (2000m)
↓  500m
12:40 五色滝 (2200m)
↓  1.1km
13:30 鳳凰小屋 (2380m)
↓  800m
14:30 地蔵岳 (2764m)
オベリスク(地蔵仏)あり
(15:15まで休憩)
↓  1.4km
16:15 観音岳 (2840m)
↓  1km
16:45 薬師岳 (2780m)
↓  7km
19:40 青木鉱泉(1111m)


登山口の青木鉱泉。
帰りはここで温泉と思っていましたがどうやらやってなさそう。
ただこのときはそんなどころではない状況になるとは思っていもいませんでした。


辻中さんからコース説明。
今回はピストンルートではなく、地蔵岳、観音岳、薬師岳の縦走ルートとなり、
コースのきつさとしては去年苦しんだ空木岳以上ということにみんな一様に口数少ない。
ただなんかギリギリの挑戦というのに自分はちょっとテンション上がっていました。


静かで深い登山道を進む。
最初からけっこうな急勾配もあり、序盤から厳しい挑戦になるのを否が応にも感じる。
4連発の滝は大小様々でしたがいずれも滝までの距離がある。
滝直下でとっている写真を事前に見ていたのでその滝は何番目の滝だろうと思っていたら・・・


ありましたー
五色滝。
滝見るなり辻中さんが真っ先に滝に向かって走っていく。
下がツルツル滑るので自分はおそるおそる近づいていく。
寒い!
この滝の一帯だけ真冬のような寒さ。
あまりの寒さにサッサと写真とるぞと辻中さんが吼え、写真をとるや先に進みました。


この滝からは最も登りの傾斜がきつくなるところ。
じょじょにメンバーの間の距離も離れていく。
ドライバーの秋山がきつそうだ。

特にきつかったのが視界開けてからの地蔵岳山頂までの道のり。


サラサラで白い砂に花崗岩の岩。
きれいな山容ですが、このサラサラの砂が足をとられて進まない。
砂浜を歩いているようで、
ここで体力をグイグイ吸い取られていく。
一人元気な西田さん。普通の登山道を歩くようにスイスイ進んでいきます。
足をピッケルがわりにして、つまさきを砂に刺していくといいよ、
見本を見せてくれながら、自分もそれを真似つつ登る。
たしかにこれだと進める。
ただきついものはきつい。
残っている体力を振り絞って何とか頂上へ。

他のメンバーが登ってくるのを待っている間山頂のオベリスクに西田さんと挑戦する。
どこをどう登るのやら。
事前の調べでは岩の裏側にロープあってそこから登れるということでしたが見つけれず、
中腹の地蔵様があるところまでで断念。

そうこうしていると他のメンバーも登ってきました。


地蔵岳山頂でパシャリ。
ドライバー秋山さんの疲労度が激しく、ここからの登りは厳しいということで、
アタック隊とピストンで戻る組と二手に分かれて進むことにしました。
戻る組には辻中さんがついて、藤川(ゆみ)、秋山。
サラサラの砂をスキーをするように滑って戻っていきました。

自分含めたアタック隊は、
次の鳳凰三山最高峰の観音岳へ。
さきほどの足をとられるサラサラの砂からは打って変わって、ゴツゴツした岩場。
けっこうな登りがあり、足がプルプル震えはじめた。


ギリギリの思いでなんとか山頂へ。
スタート時から何があっても登りきるときめていましたが、
決死の覚悟じゃないとこのコースは日帰りではいけない。
登っていても今の自分の体力ギリギリの限界がここだと初めて感じました。


最後の薬師岳。
観音岳からは登り返しもなくここは楽にいけました。
ただここからの下りがまた長い。
一部雪が残っているところもあり慎重に、
でも時間がないのでスピードを上げておりる。


下ること3時間。
なんとかスタートの青木鉱泉に戻ってきました。
辻中さん、秋山さん、藤川さんらのグループ先に戻っていましたが、
ほぼ同じ時間だったとのこと。
車をだし小山さん、なべしー、大庭さんを登山口まで向かえにいき、
そのまま一路東京へ。
もう温泉入る時間も、ごはん食べる時間もない。
山でヘトヘトになっていた秋山さんはそのまま車を運転、すごいです。
大庭さんも登山部に参加して2つ目でここを登りきったっていうのはとんでもないです。
自分も今回はギリギリ限界への挑戦ができ、達成できたことで満足感がいつも以上に大きかったです。


[レポート:竹下]

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