【まんだらけトピックス】本・まんが・コミック・TOY・同人誌の専門店

諸星フリークスの皆様、当然『ムシヌユン』はご覧になってますよね！
モロ☆先生が帯に「これは何だろう？」と書かれており、虫と女と宇宙が、爆発した頭からこぼれ出している。
読まずとも、本屋で気になった方も多いのではないか、と思います。
よく分からない異界の風景にワクワクする諸星フリークならばきっと面白く読める本です。
2015年9月現在、2巻まで刊行。

そんな都留泰作さん(民俗学教授の肩書きを持ちながら漫画を描いているという)はムシヌユンが2作目。
ムシヌユン連載中も、雑誌を読む読者が「ナンダコレ」「ナンダコレ」と各所で声を挙げていましたが、デビュー作・完結作も、負けず劣らず奇妙な読み味の作品です。

『ナチュン』。全6巻。
ムシヌユンに喰らい付いた漫画好き達が、急いで過去作を読んでみようと群がった結果、中古市場から一掃され、5・6巻辺りが幻化してしまいました。
今回は帯付・ヤケ等なく、非常に綺麗な(二度と見ないであろう)状態での販売となります。

事故で脳の大半を失った天才が作り上げた「論文」。
論文という体で提出されたそれは、「イルカが遊泳するビデオ映像」だった。
学会では、惜しい人を失くしてしまった、と落胆されたものの、ひょんなことでその映像を見た日本の大学院生である主人公は、そこに「あるメッセージ」を読み取ってしまった・・・。

静かに、だが次第に巨大になっていく事態。その巨大さ・深みは、中々他の漫画では味わえない、強烈な粘性を持った闇具合。

特に、自分が精神的ダメージを喰らったのは、3･4巻にかけて、某国の人身売買船に捕らわれ、様々な人種の大量の人間と船倉で暮らす内、黒人女性との子どもが出来、それを船の人間に母体ごと命を奪われるシーン。文章で説明しても、このシーンの重みは全く表現出来ないので、是非ご一読を。

大筋としては、「世界の謎に手をかけた主人公が、その謎を解きほぐしていくことで世界征服を目指す」という荒唐無稽な物語。
とはいえ、力でねじ伏せるでも、能力や知性で打ち勝つ訳でもなく、かなり不思議な手段で以て世界を制しようとするのです。
そのダイナミズム、是非とも「変な物語」「強烈な物語」を味わいたい方に是非読んで欲しい一作です。

こちらは9/1より本店Ⅱショーケースにて販売致します。
事前・当日までのお取置き、電話での通販はご利用頂けませんので、ご了承下さい。

(担当石田)