まんだらけ 小倉店

L.S.C in 小倉 〜ライトノベル普及委員会〜【第17回】ゲームのノベライズ事情(その1)

前回までは主人公についてだらだらと書いていましたが、今回からは『ゲームのノベライズ』についてまた思いついたことを書いていきます。
ライトノベルの創成期では、必ずゲームのノベル化作品がそのレーベルの新刊に一冊は入っていた、 というくらい、ライトノベルといえば「ゲームの小説化を出す場所」というイメージがある方もいるかもしれません。
そもそもライトノベルの元祖ともいうべきこの↓作品が、『ゲームのノベライズ』なのですから当然かもしれません。

(図1)

「ロードス島戦記」は、テーブルトークRPGで遊ばれた実プレイのノベライズであると同時に、パソコンゲームで発売された「ロードス島戦記」のノベライズでもありました。 またこれ以外にも「ソーサリアン創世記」など、ライトノベルでは当初、アニメのノベライズとともに、ゲームのノベライズが非常に盛んでした。 これには、ライトノベル=子供(未成年)が読む者=子供が入りやすい題材を扱った方が良い、という考えもあったのかもしれません。

ゲームのノベライズは様々な出版社のレーベルから出ていますが、割合でいくと”ファミ通文庫”がやはり一番多いようです。 母体があの”週刊ファミ通”なのですから、当然といえるかもしれません。

(図2)

なかでもこの↑「リンダキューブアゲイン」(図2)は、ゲームの原作者・枡田さん自身がノベライズしたという異色作。 内容もリンダキューブ本編の別シナリオともいえる内容で、現在入手がやや困難ですが、原作ファンなら必読の内容です。

(図3)

原作者が自分自身で書いたノベライズでは、他に「サクラ大戦」(図3)が上げられます。
原作者、あるいはゲームの製作に関わったスタッフがノベライズする場合であれば、ある程度世界観やストーリーも、ファンに納得のいく形になりやすいと思います。 しかし、そうではない作家が執筆した場合、ライターの力量に関係なく、読者が咀嚼できない展開や設定があることが往々にしてあります。
ゲームのファンにとっては、ストーリーやキャラがある程度遊び手の想像力にゆだねられている分、すべての読者に受け入れられる内容にするのは難しいものです。

(図4)

ちなみに担当が個人的に良かったと思うゲームのノベライズは、「グランディア」(図4)です。

次回もゲーム原作のライトノベルについて考えます。

(担当 有冨)

※この記事は2009/3/4に掲載したものです。
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