まんだらけ 小倉店

L.S.C in 小倉 〜ライトノベル普及委員会〜 第1回

最初ということで何を書こうかと考えた結果、ラノベの勢力図、みたいなものでも書こうかと思いましたが、そんな評論気取りのことをド素人書いてもしょうがないので、 自分がラノベのそれぞれのレーベルについて思うことや、思い出などをつらつら書いていきたいと思います。
完全に主観だけなので、うかつに読まれて不快になられないよう…。

電撃といえば、担当くらいの30代のラノベ読みは、角川からのメディアワークス独立騒動を思い出さないわけにはいきません。
「クリスタニア」のみならず、「フォーチュンクエスト」も「瑠璃丸伝」も、 「あきっぱっぱら」(織田“秋葉原”信長を何人の方が知っているのでしょうか)も、「ムーンクエスト」(桐島たけるさんのコミックです)も、 全部メディアワークス=電撃に移ったあの時のビックリは、けっこうなもんでした。
ちなみに電撃文庫のレーベル設立は1993年ですから、意外に新しいような印象です。もっと、90年代初頭にはあったイメージですが。

たぶん、担当が初めて買った電撃文庫は「漂流伝説クリスタニア」1巻だったと思います。もとは角川書店の「コンプRPG」に連載されていたものが、紆余曲折を経て文庫にまとまりました。 このあと、一瞬ですがテーブルトークRPGブームというものが来るので、電撃ゲーム文庫なるものや、「電撃アドベンチャーズ」などの雑誌創刊ラッシュも来るのですが、それらは後にTRPGを語る機会がもしあれば、その時にお話いたします。


(図1)

次に紹介するのは、やっぱり角川スニーカー文庫でしょう。
設立は1989年ですが、それ以前の「ロードス島戦記」(図1)や「未来放浪ガルディーン」(火浦功さん、どうか続編を!)、 さらに「聖エルザクルセイダーズ」(松枝蔵人さんは偉大だ)、安彦良和さんの小説なんかを入れると、 1988年以前から角川文庫でライトノベルの基礎とも言うべき下地を作っていたと言えます。 本当はポプラ社の児童小説の一部や、昭和50年代のコバルト文庫にもその萌芽はあったと…閑話休題。

今や「涼宮ハルヒ」のスニーカー文庫ですが、担当は子供のころに読んだ作品群が忘れられないです。定番ですが、「ロードス島戦記」の1巻を読んで以来、 20年ラノベを読み続けている身としては、スニーカー文庫は恩人、というより“こうなった張本人”という気がします。逆恨みです。

そのほか思い出深い作品は「剣狼伝説ティラノ」や「魔獣戦記ルナ・ヴァルガー」ですね。
いずれも絶対いまならお母様がたが許さない描写満載です。もちろんそれだけの作品でもないですが、あんなシーンやあんなイラストが山のようにあったわけですし。 カドワカノベルスにも触れたいですが、また後日。

最近福岡店の倉庫で、富士見ファンタジア文庫の初期作品を大量に見つけて、かなり嬉しくなりました。


(図2)

ファンタジア文庫の創刊は1988年ですから、単純にレーベル設立だけならスニーカーより前ということになります。 「ドラゴンマガジン」の創刊に合わせたというのが、正しいところでしょうが。

「無責任艦長タイラー」(図2)が、間違いなく担当の最初に買ったファンタジア文庫です。 なぜいちいち覚えているかというと、ほぼ同時期に出た「灼熱の竜騎兵」(田中センセイ、頼むから完結させてください)と「ペ天使たち」とどれを買うか悩んだすえ、選んだからです。 たぶん、主人公がダメっぽくて気に入ったと思います。

今年でめでたく創刊20周年なわけですが、そんな年にドラマガ隔月化、というのはいささか景気の悪い話です。 夏からの「スレイヤーズ!」アニメや、「レギオス」やらが引っ張って、スニーカーともども頑張ってほしいです。 ソードワールドなどのドラゴンブックはまた後(以下略)。

最近の講談社BOXや、西尾維新・清涼院流水の流れから行くと、講談社ノベルスなんかもライトノベルのカテゴリに入ってしまうのでしょうか。 確かに「創竜伝」もありますし、ファンタジー作品も多く輩出しました。なにより「新本格」ミステリ作品の群は、奈須きのこら新時代の伝奇作家・同人作家たちに多大な影響を与えたと思いますが…。

恐ろしいくらいとりとめのない文章になっていますが、次回以降はもうちょっととりとめのある感じにします、おそらく。というか次回はあるのでしょうか。 もしあれば、今回紹介できなかったレーベルや、ラノベと一般小説の境界とか、そういう話をしていきます。

最後に。もしこういうことばっかり考えている物好きな店員を、一度見てみたいという方がいれば、まんだらけ小倉店のほうまでいらしてください。
だいたいは小倉店の1階で、仕事中もこんなことばっか考えている男がいますので。

(担当 有冨)

※この記事は2008/07/17に掲載したものです。
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