まんだらけグランドカオ 1F ライトノベルコーナー販売情報「オススメラノベコーナー第2回目です！」

平安時代陰陽師を題材にした小説といえば夢枕獏の『陰陽師』シリーズが1番メジャーですが、忘れてはいけないのは渡瀬草一郎の『陰陽ノ京』シリーズ。
主人公の慶滋保胤（よししげやすたね）は、陰陽師の家系に生まれ、本人も卓越した才能があるにもかかわらず、そこから離れ、穏やかな別の道を歩もうとしています。そんな保胤をちょこちょこ陰陽師の仕事に引っ張りだそうとするのが、安倍晴明。なんだかんだ言いながら、気のいい保胤は、その手伝いを快く引き受けてしまう。
そんな風に物語は展開していきます。
この作品、登場人物の年齢層が比較的高いです。保胤は20代後半ですし、晴明にいたっては、完全な中年親父です。
そのせいか、戦いの場はともかく（派手な戦闘もありますが）、日常の描写は、落ち着いたしっとりした雰囲気で綴られています。
特に、年のわりに奥手（というか鈍感な）保胤と、彼を一途に慕う箱入り娘のお姫様、時継とのやりとりはほほえましくて、読んでいてにんまり笑ってしまいます。
作者の渡瀬草一郎さんが大事に作り上げているせいか、他のシリーズに比べて刊行ペースはゆっくりしていますが、その分何度読み直してもその世界にじっくり浸りこむことが出来ます。
ほっこりできるこの作品、普段の生活にでも疲れたときに読んで癒されて下さい。
（※こちらの商品は1階ラノベコーナーに展開しております。）

また、カオスでは『陰陽ノ京』の買い取りも行っておりますので、読み終わった本はぜひお持ち下さい。

(担当安田)